Windows Imaging Component (WIC) はComponent Object Modelに基づいた画像コーデックのフレームワークであり、Windows VistaおよびWindows XP Service Pack 3以降で導入されたもので、デジタル画像および画像のメタデータを処理する。これにより、WICを利用したアプリケーションはインストールされた画像形式のコーデックによるサポートが自動的に得られるようになる。

画像コーデックを使用してサードパーティーの画像形式にシステム全体で対応できる点において、GDI 、DirectShow、ACM、VCMなどの技術に類似している。加えて、Windows Presentation Foundation (WPF) のアプリケーションは自動的にインストールされた画像コーデックをサポートする。ハイエンドのデジタルカメラで使用されるRAW画像形式のコーデックもWICを利用してサポートを追加することが可能である。

WICによってアプリケーション開発者はあらゆる画像形式での画像処理を単一で共通のAPIで、特定の画像形式に対する前提知識を必要とせず処理可能になる。

またWIC用のコーデックを記述することによって、すべてのWICネイティブアプリケーション、.NET 3.x以降のマネージアプリケーション、およびWPFアプリケーションでその画像形式をサポートすることが可能になる。

WICにはWindows 7、Windows 8、Windows 8.1、Windows 10にて新機能が追加されている。

機能

Windows Imaging Componentはピクセルフォーマットやメタデータを実行時に自動的に検出するような拡張可能な画像コーデックのアーキテクチャを提供する。これは画像ファイルに含まれる任意のメタデータの読み書きをサポートしており、認識されていないメタデータの編集中にこれを保護することができる。実行中、32ビット毎チャネル以上の高色深度の画像データを保持し、改良されたハイダイナミックレンジイメージの生成パイプラインをWindows Vista上に構成する。

Windows Imaging ComponentはWindows カラー システムをサポートしている。これはWindows Vistaでのインターナショナル・カラー・コンソーシアムのV4-compliantなカラーマネージメントシステム技術である。

コーデック

デフォルトではWindows VistaはJPEG, TIFF, GIF, PNG, BMP と HD Photoのエンコーダ、デコーダ、 ICO (icon image file format) のデコーダをサポートしている。また2009年現在、一部のカメラメーカーとサードパーティはプロプリエイタリなRAW画像のWICコーデックやMacのようなRAW画像のサポートをWindows 7とVistaにすでに提供している。

2011年7月には、マイクロソフトによって大きな拡張が加えられ、現在の多くのデジタルカメラへのコーデックパックを規定した。

メタデータ

WICはメタデータとしてExchangeable Image File (Exif)、PNG textual metadata、image file directory (IFD)、IPTC Information Interchange Model、そしてExtensible Metadata Platform (XMP) といったフォーマットをサポートしている。また、WICはサードパーティによるメタデータ拡張フレームワークの実装を含む。

メタデータフォーマットのサポートはコーデックごとに行われる。例えばネイティブなJPEGコーデックはXMPをサポートしているが、GIFやPNGではサポートされていない。

採用

MicrosoftでのWICの使用

Windows Vistaにおいて、Windowsエクスプローラー、Windows フォト ギャラリーのビューアーはWindows Imaging Componentに基づいており、それゆえにWICコーデックが対応している画像を表示・整理することができる。

Windows 7以降では、Windows Media Center (Windows 7 Home Premium 以上のエディションで利用可) でWICが有効化される。GDI グラフィックスライブラリは、多くのネイティブアプリケーションや.NET 2.0環境下のSystem.Drawingによって利用されているが、WICの上に構築されている。とはいえ、GDI はサードパーティあるいは外部のコーデックをロードしない。WICのソフトウェアスタックは大規模な改良が行なわれ、現在はスレッド独立 (free threaded) となり、すべての組み込みおよび外部のコーデックもまたオペレーティングシステムに搭載されている。スレッド独立であることもまた、Windows 7を対象とする新しいコーデックのための要件である。

WICは、スタンドアロンのダウンロード版として、あるいは.NET Framework 3.0の一部として、Windows XP上でも利用可能である。Microsoft PowerToys for Windows XP は "Photo Info" としても知られ、Windowsエクスプローラーから画像のメタデータの閲覧や編集を可能にするが、これもまたWICを利用している。

Microsoft Expression Design のインポート・エクスポート機能は、WIC Expression Media Service Pack 1 に完全に基づいており、のちに RAW カメラフォーマットと HD Photo も WIC を使って追加で対応している。

サードパーティのサポート

2007年において、いくつかのサードパーティ製画像処理ソフトウェア (画像編集、画像管理、画像ビューアー) が、WICを使っている。

FastPictureViewer は、スタンドアロンのシンプルなサードパーティー製画像ビューアーで、WICを使ってHD PhotoおよびRAWカメラフォーマット (NRW, NEF, CR2, DNG) とともに標準的な画像形式をサポートしている。Adobe Photoshop用の実験的なWICインポートプラグインも、FastPictureViewer のWebサイト上で見つけることができる。

IMatchは、バージョン 3.6.0.76 から WIC に対応するようになった。

脚注

注釈

出典

外部リンク

  • How to write a WIC-enabled codec
  • WIC documentation on MSDN

利用可能なWIC用コーデック:

  • Ardfry Imaging WIC codec for Adobe DNG format, 64-bit NEF and CR2 codecs
  • Adobe's WIC codec for DNG
  • Canon RAW codec for WIC
  • Nikon RAW codec for WIC
  • Sony RAW codec for WIC
  • Olympus RAW codec for WIC
  • Pentax RAW codec EXE
  • WIC codec for DjVu
  • JPEG 2000 WIC Decoder
  • WebP Codec for Windows
  • FastPictureViewer Codec Pack (32 and 64-bit) Supports raw formats from Adobe, Canon, Epson, Fuji, Hasselblad, Kodak, Leica, Mamiya, Minolta, Nikon, Olympus, Panasonic, Pentax, Sigma, Sinar and Sony, plus the Rawzor compressed raw format and raster formats such as Photoshop PSD, Radiance HDR, OpenEXR, DirectX DDS, Targa (TGA), PNM/PPM/PGM/PBM, JPEG 2000 and the .LRPrev/.NoIndex preview cache format used by Adobe Lightroom.

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