SS寒天培地(エスエスかんてんばいち、Salmonella-Shigella Agar)とは、サルモネラSalmonella属や赤痢菌Shigella属を糞便検体から分離するのに優れた選択分離培地である。

培地の組成

純水に溶解し、pH7.0になるように調整する。

なお、作成に当っては加温溶解としオートクレーブ等で滅菌してはならない。

特徴

  • SS寒天培地は、デオキシコール酸ナトリウムなどの胆汁酸塩・クエン酸塩・ブリリアントグリーンの相互作用によりグラム陽性菌を中等度発育阻止し、また、大腸菌(Escherichia coli)などの乳糖を分解する腸内細菌の発育を抑制しかつ、発育してもコロニーがレンガ色に着色する為、乳糖非分解菌である。
  • Salmonella属やShigella属等の無色半透明のコロニーとは容易に分別できる。
  • Salmonella属、Citrobacter属、Proteus属などの硫化水素産生が著名な菌属では、コロニーの中心部が硫化鉄により黒変する事により容易に判別できる。

培養の方法

  • 培地は、平板培地を用いる。
  • 培地は使用する前に、無菌試験等を行ない問題の無い物を用いる。
  • 検体を採取後できるだけ速やかに培地に画線塗末する。
  • 平板培地を好気条件下において、35 ℃で18-24時間培養する。
  • 24時間で菌の発育を認めた場合には、さらに24時間培養を行なう。

主な菌の発育の性状

SS寒天培地の改良品

一部の組成を変更した、変法SS寒天培地等が販売されている。

出典

関連項目

  • 検便
  • 赤痢
  • サルモネラ

セレウス菌用 卵黄加NGKG寒天培地 株式会社アテクト

寒天培地(土壌微生物用)20個

SS寒天培地 JapaneseClass.jp

アキュディア™ GM加GAM寒天培地 食品・環境検査分野 衛生管理関連サイト コスモ会 島津ダイアグノスティクス株式会社

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